問題
問1
以下の関数のグラフを書き、またその軸と頂点を求めよ。
$$y=2x^2-6x+3$$
問2
以下の放物線の座標が以下の座標にある時、定数a,bを求めよ。
$$放物線y=\frac{1}{2}x^2+ax+b$$
$$座標\left(\frac{3}{2},-\frac{9}{4}\right)$$
問3
以下の放物線をx軸方向に1、y軸方向に-3平行移動した後の放物線の方程式を求めよ。
$$y=2x^2-4x+3$$
問4
ある放物線をx軸方向に-2、y軸方向に-2平行移動し、更に原点に関して対称移動すると以下の放物線に移った。
$$y=-x^2+x-8\tag{式4.1}$$
元の放物線の方程式を求めよ。
【二次関数の解説】
解答
問1の解答 平方完成をする
最初に方程式を平方完成する。
つまり、方程式を以下の形に直すということである。
$$y=a\left(x-p\right)^2+q$$
まず、xを含む最初の2項目までをx^2の係数である2で因数分解する。
すると、以下の様になる。
$$y=2\left(x^2-3x\right)+3$$
ここで、かっこの中に以下の数を足す。
$$\frac{9}{4}-\frac{9}{4}$$
すると、かっこの中を因数分解することができる。
因数分解すると以下の様になる。
$$y=2\left(\left(x-\frac{3}{2}\right)^2-\frac{9}{4}\right)+3$$
最後にかっこの中の9/4をかっこの外に出す。
すると、以下の様に平方完成が完成する、
$$y=2\left(x-\frac{3}{2}\right)^2-\frac{3}{2}$$
ここで、グラフは図1.1のようになる。
軸と頂点は以下の様になる。
\begin{eqnarray}
軸&:&x=\frac{3}{2}\\
頂点&:&\left(\frac{3}{2},-\frac{3}{2}\right)
\end{eqnarray}
よって、グラフと軸と頂点を求めることができた。
問2の解答 文字のまま平方完成をする
最初に放物線の方程式を文字が入ったまま平方完成をする。
まず、xを含んだ2項目までを1/2でくくる。
すると、以下の様になる。
$$y=\frac{1}{2}\left(x^2+2ax\right)+b$$
次に、かっこの中にa^2-a^2を足す。
すると、かっこの中を因数分解することができる。
因数分解すると以下の様になる。
$$y=\frac{1}{2}\left(\left(x+a\right)^2-a^2\right)+b$$
最後に-a^2をかっこの外に出す。
すると、以下の様になる。
$$y=\frac{1}{2}\left(x+a\right)^2-\frac{1}{2}a^2+b$$
この時、頂点は以下の値を取る。
$$\left(\frac{3}{2},-\frac{9}{4}\right)$$
よって、式2.1から以下の関係が成り立つ。
\begin{eqnarray}
a=-\frac{3}{2}\\
-\frac{1}{2}a^2+b=-\frac{9}{4}
\end{eqnarray}
よって、定数a,bの値は以下の様になる。
\begin{eqnarray}
a=\frac{3}{2}\\
b=\frac{9}{8}
\end{eqnarray}
よって、定数a,bを求めることができた。
問3の解答 平方完成をして頂点を求めてから移動
最初に放物線の方程式を平方完成する。
まず、xを含む最初の2項目までを2でくくる。
すると、以下の様になる。
$$y=2\left(x^2-2x\right)+3$$
次にかっこの中に1-1を足す。
すると、かっこの中を因数分解することができる。
因数分解すると以下の様になる。
$$y=2\left(\left(x-1\right)^2-1\right)+3$$
最後にかっこの中の-1をかっこの外に出す。
すると、以下の様に平方完成ができる。
$$y=2\left(x-1\right)^2+1$$
この放物線をx軸方向に1、y軸方向に-3平行移動する。
つまり、頂点をx軸方向に1、y軸方向に-3だけずらすということである。
つまり、平行移動させた後の放物線の方程式は以下の様になる。
$$y=2\left(x-2\right)^2-2$$
よって、平行移動させた放物線の方程式を求めることができた。
グラフは図3.1になる。
問4の解答 移動した後の方程式を平方完成してから逆に移動させる
この問題は操作した後の放物線の式4.1を逆の操作をして元の放物線を求める。
最初に式4.1を平方完成する。
まず、xを含む最初の2項目までを-1でくくる。
すると、以下の様になる。
$$y=-\left(x^2-x\right)-8$$
次にかっこの中に1/4-1/4を足す。
すると、かっこの中を因数分解することができる。
因数分解すると以下の様になる。
$$y=-\left(\left(x-\frac{1}{2}\right)^2-\frac{1}{4}\right)-8$$
最後にかっこの中の-1/4をかっこの外に出す。
すると、以下の様に平方完成することができる。
$$y=-\left(x-\frac{1}{2}\right)^2-\frac{31}{4}$$
次に平方完成した放物線を原点に対して対称移動させる。
つまり、放物線を原点を中心に鏡のように反転させる。
方程式の操作としてはxとyにそれぞれ-1をかける。
よって、放物線の方程式は以下の様になる。
$$y=\left(x+\frac{1}{2}\right)^2+\frac{31}{4}$$
グラフは図4.1になる。
次に元の放物線に操作した平行移動の逆を行うので、x軸方向に2、y軸方向に2だけ平行移動させる。
すると、放物線の方程式は以下の様になる。
$$y=\left(x-\frac{3}{2}\right)^2+\frac{39}{4}$$
よって、元の放物線の方程式を求めることができた。
グラフは図4.2になる。
【二次関数の解説】