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二次不等式の問題

問題

問1

以下の二次不等式を求めよ。
$$x^2-4x+2\geq0$$

問2

以下の連立不等式を求めよ。
\begin{eqnarray}
x^2+6x+8>0\tag{式2.1}\\
x^2+2x-3<0\tag{式2.2}
\end{eqnarray}

問3

以下の連立不等式が常に満たすaの範囲を求めよ。
$$x^2-\left(2a+1\right)+a$$

問4

以下の方程式が常に正である時のmの範囲を求めよ。
$$y=x^2+2mx+2$$

問5

以下の二次不等式が以下の範囲において常に成り立つ時のmを求めよ。

二次不等式の解説はこちら

解答

問1の解答 x軸との共有点を求めてグラフ化する

左辺の方程式とx軸との共有点を求める。
そのために、以下のような左辺が0の値を取る時の二次方程式を求める。
$$x^2-4x+2=0$$
ここでは解の公式を用いる。
解の公式は以下である。
\begin{eqnarray}
x&=&\frac{4\pm\sqrt{\left(-4\right)^2-4・2}}{2}\\
&=&2\pm\sqrt{2}
\end{eqnarray}
方程式のグラフは図1.1の様に描ける。
ここで、二次不等式を満たすのは放物線とx軸との共有点の両端である。
よって、二次不等式の解は以下になる。
\begin{eqnarray}
&&x\leq2-\sqrt{2},2+\sqrt{2}\leq x&&
\end{eqnarray}

問2の解答 2つの放物線とx軸との共有点を求めて共通する範囲を考える

まず、一つずつの二次不等式の解を求める。
最初に式2.1を解く。
式2.1は以下のように因数分解することができる。
$$\left(x+2\right)\left(x+4\right)>0$$
グラフにすると図2.1の様に放物線とx軸の共有点の両端の外側になる。
次に式2.2を解く。
式2.2は以下の様に因数分解することができる。
$$\left(x+3\right)\left(x-1\right)<0$$
グラフにすると図2.2の様に放物線とx軸の共有点の間になる。

ここで式2.1と式2.2の共通の解は図2.3に示した範囲となる。
よって、連立不等式の解は以下になる。
$$-2< x <1$$

問3の解答 共有点の個数から不等式を満たすaの範囲を求める

二次不等式の解は放物線がx軸との共有点を持つかどうかで変わってくる。
共有点が2個存在する時は二次不等式の解は存在するが、共有点が1個もしくは無い時は二次不等式の解は存在しない。
つまり、二次不等式の左辺の判別式Dを計算して場合分けをする。
まず、判別式Dがを計算すると以下になる。
\begin{eqnarray}
D&=&\left(2a+1\right)^2-4・\left(a^2+a\right)\\
&=&4a-3
\end{eqnarray}
ここで、aの値によって、判別式の値が変わる。
よって、aの場合分けをする。

  • $$a>\frac{3}{4}の場合$$
  • 判別式は正であるので、共有点は2個存在する。
    放物線のグラフは図3.1の様に描ける。
    よって、xの範囲は以下になる。
    $$-a-1< x <-a$$

  • $$a\leq\frac{3}{4}の場合$$
  • 判別式は0以下なのでx軸との共有点は1個もしくは無い。
    よって、この時は二次不等式を満たすxは存在しない。

    問4の解答 放物線とx軸との共有点が存在しないmの範囲を求める

    yが常に正であるということは方程式はx軸との共有点を持たないということである。
    つまり、判別式Dを考える必要がある。
    判別式Dを計算すると以下になる。
    \begin{eqnarray}
    D&=&\left(2m\right)^2-4\left(-m+2\right)\\
    &=&4\left(m+2\right)\left(m-1\right)
    \end{eqnarray}
    ここで、判別式Dは負であるので、mの範囲は以下のように考えられる。
    $$-2< m <1$$
    グラフにすると図4.1の様に描ける。

    問5の解答 放物線の判別式Dからmの範囲を求める

    二次不等式を満たす時は、左辺の方程式がx軸との共有点が無いもしくは1個ある時は常に成り立つ。
    x軸との共有点が2個ある時は0以上2以下の範囲で二次不等式が成り立つか考える必要がある。
    まずはm左辺の判別式Dを計算する。
    判別式Dは以下になる。
    \begin{eqnarray}
    D&=&\left(2m\right)^2-4・1\\
    &=&4m^2-4
    \end{eqnarray}
    ここで、判別式Dが0以下(x軸との共有点の個数が無しか1個だけ)の時のmの範囲は以下になる。
    \begin{eqnarray}
    D\leq0\\
    m^2\leq1\\
    01\leq m \leq 1\tag{式5.1}
    \end{eqnarray}
    mが式5.1の時は二次不等式は決められたxの範囲で成り立つことが分かった。

    次に判別式Dが0より大きい(x軸との共有点の個数が2個)時を考える。
    つまり、mの以下の範囲を考える。
    \begin{eqnarray}
    D >0\\
    m^2>1\\
    m < -1,1< m
    \end{eqnarray}
    ここで、二次不等式の左辺の方程式とx軸との共有点のxの値を求めるために以下の二次不等式を解く。
    $$x^2+2mx+1=0$$
    解の公式を用いると以下の様に計算できる。
    \begin{eqnarray}
    x&=&\frac{-2\pm\sqrt{\left(2m\right)-4・1}}{2}\\
    &=& -m\pm\sqrt{m^2-1}
    \end{eqnarray}
    よって、二次不等式の左辺の方程式のグラフは図5.1の様に描ける。
    このグラフから分かるように二次不等式を満たす時は、方程式とx軸との共有点の右端が0以下の時と左端が2以上の時である。
    つまり、mは以下の範囲にあるということである。
    \begin{eqnarray}
    -m+\sqrt{m^2-1}<0\tag{式5.2}\\
    -m-\sqrt{m^2-1}\geq2\tag{式5.3}
    \end{eqnarray}
    ここで、mが1より大きい時を考える。
    この時、式5.2は満たされる事が分かる。
    なぜなら、以下の関係が成り立つからである。
    $$$m>\sqrt{m^2-1}$$
    よって、mが1より大きい時でも二次不等式が成り立つことが分かる。
    次にmが-1より小さい時を考える。
    この時、式5.3は成り立たない。
    なぜなら、式5.3の最大値はm=1の時1であるからである。
    よって、mが-1より小さい時は二次不等式は成り立たない。
    よって、二次不等式を満たすmの範囲は以下になる。
    $$-1\leq m$$

    二次不等式の解説はこちら