数学Ⅱ

3次式の展開と因数分解と二項定理

2次式の展開と因数分解はあるが、3次式の因数分解も存在する。
そして、3次式以上の展開は二項定理を用いて一般化することができる。
式の展開と因数分解をよりできるようになる。

3次式の展開と因数分解

3次式の展開について以下に記す。
\begin{eqnarray}
\left(a\pm b\right)\left(a^2\mp ab+b^2\right)&=&a^3\pm b^3\\
\left(a\pm b\right)^3&=&a^3\pm a^2b+3ab^2\pm b^3
\end{eqnarray}
因数分解をする時は右辺から左辺に式変形すれば良い。
二次式の因数分解

二項定理

二項定理について説明する。
まず、二項定理を以下に記す。

$$\left(a+b\right)^n={}_n C _0a^n+{}_n C _1a^{n-1}b+{}_n C _2a^{n-2}b^2+・・・+{}_n C _ra^{n-r}b^r+・・・+{}_n C _nb^n\tag{式2.1}$$

二項定理においてそれぞれの項を一般項と呼び、係数を二項係数と呼ぶ。
ではなぜ、式2.1の様に二項係数が決まるのだろうか。
最初に式2.1の右辺を因数を全てかけている状態で表す。
$$\left(a+b\right)^n=\left(a+b\right)\left(a+b\right)\left(a+b\right)・・・\left(a+b\right)\tag{式2.2}$$
式2.2を展開する時にそれぞれの因数からa又はbをかける作業をする。
このように考えると二項係数を計算することができる。
例えば全ての因数からaを2回かける時、つまりa^2の二項係数を考える。
二項係数とは式2.2を展開した時に出てくるa^2の項の個数である。
a^2の個数はそれぞれの因数からaを2個取り出して積にした時の項の数である。
ここで、重要なのはaを2個取り出したということである。
n個の因数の中から2個取り出すという場合の数は組み合わせから以下のように表せる。
$${}_n C _2\tag{①}$$
この時、順序は考えない。
更に、aを2個取り出すということはbの個数は必然的にn-2と決まる。
よって、a^2b^n-2の係数は①であることが分かる。

これをa^2ではなくa^rとすると、n個の因数の中からr個のaを取り出すと一般化することができる。
以上の様に二項定理を計算することができる。

順列とは異なる組み合わせの計算方法

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