数学Ⅱ

直線と円の方程式の問題

問題

問1

4点A(-2,3),B(5,4),C(3,-1),Dを頂点とする平行四辺形ABCDがある。
対角線AC,BDの交点及び頂点Dの座標を求めよ。

問2

2つの点(3,-5),(8,5)を通る直線の方程式を求めよ。

問3

点(2,1)と以下の直線の距離を求めよ。
$$x+2y-3=0$$

問4

以下の2つの2直線がある。
\begin{eqnarray}
3x-2y+5=0\tag{式4.1}\\
6x+5y+1=0\tag{式4.2}
\end{eqnarray}
この時、2つの直線の交点と点(5,6)を結ぶ直線の方程式を求めよ。

問5

以下の円kがある。
$$k:x^2+y^2-4x+6y-3=0$$
この時、円kと中心が同じで点(1,2)を通る円の方程式を求めよ。

問6

以下の円kがある。
$$k:x^2+y^2=4$$
この時、点(2,1)から円kに接線を引いた時にできる接点の座標と接線の方程式を求めよ。

問7

点A(0,1/4)からの距離と直線y=-1/4からの距離が等しい点Pの軌跡を求めよ。

解答

問1に解答 内分する点と外分する点

平行四辺形ABCDの対角線の交点を点Pとする。
点P、点Dのx座標y座標をそれぞれ以下とする。
\begin{eqnarray}
点P(P_x,P_y)\\
点D(D_x,D_Y)
\end{eqnarray}

最初に点Pの座標を求める。
点Pは線分ACを1:1に内分する点である。
よって、以下の関係が成り立つ。
\begin{eqnarray}
(P_x,P_y)&=&(\frac{-2+3}{2},\frac{3+\left(-1\right)}{2})\\
&=&(\frac{1}{2},1)
\end{eqnarray}

次に点Dの座標を考える。
点Dのは線分BPを2:1に外分する点である。
よって、以下の関係が成り立つ。
\begin{eqnarray}
(D_x,D_y)&=&(\frac{-5+2・\frac{1}{2}}{2-1},\frac{-4+2}{2-1})\\
&=&(-4,-2)
\end{eqnarray}

問2の解答 直線の傾きを求める

最初に求める直線の傾きを求める。
直線の傾きmは以下のように求められる。
\begin{eqnarray}
m&=&\frac{8-3}{5-\left(-5\right)}\\
&=&\frac{1}{2}
\end{eqnarray}
よって、求める直線はy=1/2xと平行であることが分かる。

次に直線の切片を求める。
y=1/2xと平行であり原点を通る。
求める直線はy=1/2xの直線の原点を点(8,5)にずらした直線である事が分かる。
よって、以下のように直線を求める。
\begin{eqnarray}
y-5&=&\frac{1}{2}\left(x-8\right)\\
y&=&\frac{1}{2}x+1
\end{eqnarray}

問3の解答 点と直線の距離を求める公式

点(x_1,y_1)と直線ax+by+c=0の距離dを求める公式は以下である。
$$d=\frac{|ax_1+by_1+c|}{\sqrt{a^2+b^2}}\tag{式3.1}$$
よって、この公式に則って計算すると以下になる。
\begin{eqnarray}
(式3.1)&=&\frac{1・2+2・1-3}{\sqrt{1^2+2^2}}\\
&=\frac{1}{\sqrt{5}}
\end{eqnarray}

問4の解答 交点を求める

最初に2つの直線の交点を求める。
式4.1を2倍してから、式4.1から式4.2を引いてみると以下になる。
\begin{eqnarray}
6x-4y+10=0\\
6x+5y+1=0\\
\\
-9y+9=0\\
→y=1,x=-1
\end{eqnarray}
よって、2つの直線の交点は(-1,1)である。

次に交点(-1,1)と点(5,6)を通る直線の方程式を求める。
これは問2と同じ様に最初に直線の傾きmを求めてから、その直線に平行であり原点を通る直線を(-1,1)にずらして求める。
直線の傾きmは以下のように求める。
\begin{eqnarray}
m&=&\frac{5-\left(-1\right)}{6-1}\\
&=&\frac{6}{5}
\end{eqnarray}
よって、求める直線はy=6/5xと平行である。
y=6/5xを(-1,1)に平行移動させると求める直線になる。
よって、直線の方程式は以下のように求められる。
\begin{eqnarray}
y-1=\frac{6}{5}\left(x-\left(-1\right)\right)\\
y=\frac{6}{5}x+\frac{11}{5}
\end{eqnarray}

問5の解答 平方完成から円の中心を求めてから半径を求める

最初に円の方程式を平方完成することで円の中心座標を求める。
円の方程式をxとyに分けて平方完成すると以下の様になる。
\begin{eqnarray}
x^2+y^2-4x+6y-3&=&\left(x-2\right)^2-4+\left(y+3\right)^2-9-3\\
&=&\left(x-2\right)^2+\left(y+3\right)^2-16=0
\end{eqnarray}
よって、円の中心の座標は(2,-3)であることが分かる。
次に円の半径を求める。
円は点(1,2)を通るので円の中心(2,-3)と点(1,2)の距離が円の半径rになる。
よって、円の半径rは以下のように求める。
\begin{eqnarray}
r^2&=&\left(2-1\right)^2+\left(-3-2\right)^2\\
&=&26
\end{eqnarray}
よって、円の方程式は以下の様になる。
$$\left(x-2\right)^2+\left(y+3\right)^2=26$$

問6の解答 接点のx座標の二次方程式から接点を求める

まず、接点を(p,q)と置く。
この時、接点(p,q)は円上にあるので以下の関係が成り立つ。
$$p^2+q^2=4\tag{式5.1}$$
次に接線の方程式を考える。
接線の方程式は以下である。
$$px+qy=4\tag{式5.2}$$
この時、接線上に点(2,-1)があるので以下の関係が成り立つ。
\begin{eqnarray}
2p-q=4\\
q=2p-4\tag{①}
\end{eqnarray}
ここで、①を式5.1に代入すると以下になる。
\begin{eqnarray}
p^2+\left(2p-4\right)^2=4\\
\\
5p^2-16+12=0\\
\\
\left(5p-6\right)\left(p-2\right)=0
\end{eqnarray}
よって、pの値は以下の2つになる。
$$p=\frac{6}{5},2$$

ここで、pのそれぞれの値での接線の方程式を考える。

$$p=2$$

この時、pを①に代入するとq=0になることが分かる。
よって、接点は(2,0)となる。
この時、接点(2,0)と点(2,-1)を通る直線はy軸に平行であることが分かる。
よって、接線の方程式は以下である。
$$x=2$$

$$p=\frac{6}{5}$$

この時、pを①に代入すると-8/5となることが分かる。
よって接点は(6/5,-8/5)となる。
この時、接点(6/5,-8/5)と点(2,-1)を通る直線の傾きmは以下のように求められる。
\begin{eqnarray}
m&=&\frac{-1-\left(-\frac{8}{5}\right)}{2-\frac{6}{5}}\\
&=&\frac{\frac{3}{5}}{\frac{4}{5}}\\
&=&\frac{3}{4}
\end{eqnarray}
よって、接線の方程式は以下の様に求められる。
\begin{eqnarray}
y-\left(-1\right)=\frac{3}{4}\left(x-2\right)\\
\\
y=\frac{3}{4}x-\frac{5}{2}
\end{eqnarray}

問7の解答 点Aと直線からの距離をそれぞれ求めて=で結ぶ

点Pの座標を(x,y)とする。

まず、点Aと点Pの距離を求める。
線分APの距離は以下のように求められる。
\begin{eqnarray}
AP=\sqrt{x^2+\left(y-\frac{1}{4}\right)}
\end{eqnarray}

次に点Pとy=-1/4の距離を求める。
この距離は点Pのy座標に1/4を足した値になるので点Pと直線の距離はy+1/4となる。

そして、これらの距離が等しいので=で結ぶと以下の様になる。
\begin{eqnarray}
\sqrt{x^2+\left(y-\frac{1}{4}\right)}=y+\frac{1}{4}
\end{eqnarray}
両辺を二乗する。
\begin{eqnarray}
x^2+\left(y-\frac{1}{4}\right)=\left(y+\frac{1}{4}\right)^2\\
\\
y=x^2\tag{①}
\end{eqnarray}
よって、点Pと点Aの距離と点Pと直線1/4の距離が等しい時、点Pの座標は①に従って動くことが分かる。
つまり、点Pの軌跡は①である。