問題

等差数列と等比数列の問題

問題

問1

等差数列をなす3つの数がある。
この時、3つの数の和は\(15\)、積は\(80\)である。
この時の3つの数はいくつか答えよ。

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問2

一般項が\(a_n=-3n+7\)で表される数列\({a_n}\)がある。
(1)数列\({a_n}\)は等差数列であることを示せ。
(2)\(a_1,a_4,a_7\cdots\)を数列\({b_n}\)とする。
この時の数列\({b_n}\)はどのような数列か答えよ。

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問3

等差数列の初項からn項までの和を\(S_n\)とする。
この時、以下を満たす。
\begin{eqnarray}
S_{10}&=&100\\
\\
S_{20}=400
\end{eqnarray}
この時、\(S_n\)の一般項と\(S_{30}\)を求めよ。

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問4

初項が1の等差数列\({a_n}\)と初項が2の等比数列\({b_n}\)がある。
この時、数列\(c_n=a_n+b_n\)の時、数列\({c_n}\)を求めよ。

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問5

\(2^{10}\)の正の約数全体の和を求めよ。

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問6

以下の和を求めよ。
\begin{eqnarray}
\sum_{m=1}^n{\sum_{p=1}^m\left(\sum_{k=1}^p\right)}
\end{eqnarray}

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問7

以下の和を求めよ。
\begin{eqnarray}
\sum_{k=1}^n\left(\sqrt{k+2}-\sqrt{k}\right)
\end{eqnarray}

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問8

初項が2、公差が3の等差数列を以下の様に郡に分ける。
\begin{eqnarray}
2|5,8|11,14,17|20,23,26,29|32\cdots
\end{eqnarray}
この時、第n郡にある数の個数はn個である。
(1)第n郡の最初の数は?
(2)第n郡に入る数の和を求めよ。

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解答

問1の解答 真ん中の数をnとする

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3つの並んだ数を以下のように置く。
\begin{eqnarray}
n-r,n,n+r
\end{eqnarray}
この時、rは公差である。

この3つの数の和を計算する。
\begin{eqnarray}
\left(n-r\right)+n+\left(n+r\right)&=&3n\\
&=&15\\
↓\\
n=5
\end{eqnarray}
また、3つの数の積を計算する。
\begin{eqnarray}
\left(5-r\right)5\left(5+r\right)&=&125-5r^2\\
&=&80\\
↓\\
r=2
\end{eqnarray}
よって、3つの並んだ数は3,5,7である。

問2の解答 初項と公差の形に式変形する

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(1)
\(n=1\)の時、\(a_1=4\)である。

また、\({a_n}\)は以下のように変形できる。
\begin{eqnarray}
a_n=-3n\left(n-1\right)+4
\end{eqnarray}
よって、初項が4で公差が-3の等差数列であることが分かる。
よって数列\({a_n}\)は等差数列である。
(2)
\(a_1,a_4,a_7\cdots\)の底の数字は正の整数\(m\)を使って\(3\left(m-1\right)+1\)と表せる。
よって、\(n=3\left(m-1\right)+1=3m-2\)の時、数列\(b_m=a_m\)と表すことができる。
\begin{eqnarray}
b_m&=&-3\left(3m-2\right)+7\\
&=&-9m+13
\end{eqnarray}

問3の解答 等差数列の和の公式を使う

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等差数列の初項が\(a_1\)で公差が\(d\)で第n項までの和を\(S_n\)とすると\(S_n\)は以下のように表せる。
\begin{eqnarray}
S_n=\frac{n}{2}\left(2a_1+d\left(n-1\right)\right)
\end{eqnarray}

ここで、まず\(S_{10}\)を計算する。
\begin{eqnarray}
S_{10}&=&5\left(2a_1+9d\right)\\
&=&100\\
↓\\
2a_1+9d&=&20\tag{3.1}
\end{eqnarray}

次に\(S_{20}\)を計算する。
\begin{eqnarray}
S_{20}&=&10\left(2a_1+19d\right)\\
&=&400\\
↓\\
2a_1+19d&=&40\tag{3.2}
\end{eqnarray}
式3.1と式3.2より\(a_1,d\)の連立方程式となった。
この連立方程式を解くと以下になる。
\begin{eqnarray}
a_1&=&1\\
\\
d&=&2
\end{eqnarray}
よって、\(S_n\)は以下の様になる。
\begin{eqnarray}
S_n=\frac{n}{2}\left(2\left(n-1\right)+1\right)
\end{eqnarray}

問4の解答 公差dと公比rの連立方程式を解く

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等差数列\({a_n}\)と等比数列\({b_n}\)はそれぞれ以下となる。
\begin{eqnarray}
a_n&=&1+\left(n-1\right)d\tag{4.1}\\
\\
b_n&=&2r^{n-1}\tag{4.2}
\end{eqnarray}
式4.1、式4.2から数列\({c_n}\)は以下のようになる。
\begin{eqnarray}
c_n=1+\left(n-1\right)d+2r^{n-1}
\end{eqnarray}

ここで、\(c_2,c_3,c_4\)を計算する。
\begin{eqnarray}
c_2&=&1+d+2r=6\tag{4.3}\\
\\
c_3=1+2d+2r^2=11\tag{4.4}\\
\\
c_4=1+3d+2r^3=20\tag{4.5}
\end{eqnarray}
ここで、式4.3と式4.4を\(r,r^2\)の式に直して割る。
\begin{eqnarray}
\frac{2r^2}{2r}&=&\frac{10-2d}{5-d}\\
\\
&=&\frac{2\left(5-d\right)}{5-d}\\
\\
&=&2=r
\end{eqnarray}
更に求めたrを式4.3に代入してdを求める。
\begin{eqnarray}
d=1
\end{eqnarray}
よって、数列\({c_n}\)は以下となる。
\begin{eqnarray}
c_n=1+\left(n-1\right)+2^n
\end{eqnarray}

問5の解答 等比数列の和の公式を使う

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等比数列\({a_n}\)の初項がa、公比rの時、初項\(a_1\)から第n項までの和\(S_n\)の公式は以下である。
\begin{eqnarray}
S_n=\frac{a_1\left(1-r^n\right)}{1-r}
\end{eqnarray}

ここで、求める値は等比数列\(a_n=2^n\)の初項からn=10までの和を計算することと同じである。
よって、求める値は以下である。
\begin{eqnarray}
S_{10}&=&\frac{2\left(1-2^{10}\right)}{1-2}\\
\\
&=&2046
\end{eqnarray}

問6の解答 かっこを順番に計算していく

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最初に\(\sum_{k=1}^p1\)を計算する。
\begin{eqnarray}
\sum_{k=1}^p1=p
\end{eqnarray}

次に\(\sum_{p=1}^m\)pを計算する。
\begin{eqnarray}
\sum_{p=1}^mp&=&\frac{m}{2}\left(m+1\right)\\
\\
&=&\frac{m^2}{2}+\frac{m}{2}
\end{eqnarray}
次に\(\sum_{m=1}^n\left(\frac{m^2}{2}+\frac{m}{2}\right)\)を計算する。
\begin{eqnarray}
\sum_{m=1}^n\left(\frac{m^2}{2}+\frac{m}{2}\right)&=&\frac{1}{2}\frac{1}{6}n\left(2n+1\right)\left(n+1\right)+\frac{1}{2}\frac{n}{2}\left(n+1\right)\\
&=&\frac{n}{6}\left(n+1\right)\left(n+2\right)\\
\end{eqnarray}

問7の解答 一つずつ書いていくと打ち消し合うことが分かる

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一つずつ書いていくとそれぞれの項が特定の項を残して打ち消し合うことが分かる。
\begin{eqnarray}
&&\sum_{k=1}^n\left(\sqrt{k+2}-\sqrt{k}\right)\\
\\
&=&\left(\sqrt{n+2}-\sqrt{n}\right)+\left(\sqrt{n+1}-\sqrt{n-1}\right)+\left(\sqrt{n}-\sqrt{n-2}\right)+\cdots\\
&&+\left(\sqrt{4}-\sqrt{2}\right)+\left(\sqrt{3}-\sqrt{1}\right)\\
\\
&=&\sqrt{n+2}+\sqrt{n+1}-\sqrt{2}-1
\end{eqnarray}
よって、以上の様に計算できる。

問8の解答 \(n-1\)郡の最後の数に公差を足す

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(1)
n-1郡の最後の数を求めてからその数に公差を足して求める数を求める。

まず、n-1郡までの数の個数は\(\sum_{k=1}^{n-1}k=\frac{n}{2}\left(n-1\right)\)である。

また、等差数列\({a_m}\)は\(a_n=3m-1\)である。
よって、等差数列\(a_m\)の\(\frac{n}{2}\left(n-1\right)\)番目にある数は以下になる。
\begin{eqnarray}
a_{\frac{n}{2}\left(n-1\right)}&=&3\left(\frac{n}{2}\left(n-1\right)\right)-1
\end{eqnarray}
この数に公差3だけ足した値が第n郡の最初の数である。
よって、以下となる。
\begin{eqnarray}
a_{\frac{n}{2}\left(n-1\right)}+3=\frac{1}{2}\left(3n^2-3n+4\right)
\end{eqnarray}
(2)
n郡の中の数を一つの等差数列と考える。
すると、初項が(1)で求めた値であり、1からnまでの和を計算するということになる。
すると、以下のように計算できる。
\begin{eqnarray}
S_n&=&\frac{n}{2}\left(2a_1+3\left(n-1\right)\right)\\
\\
&=&\frac{n}{2}\left(3n^2-3n+4+3n-3\right)\\
\\
&=&\frac{n}{2}\left(3n^2+1\right)
\end{eqnarray}