数学Ⅱ

複素数の問題

問題

問1

次の計算をせよ。
(式1.1)13i1+3i+1+3i13i

問2

xは実数である時、次の値が実数であるようなxを求めよ。
(式2.1)(x+2i)(2+i)

問3

kを定数とする。
以下の方程式の解の種類を判別せよ。
(式3.1)kx2+4x+2=0

問4

以下の2つの方程式が次の3つの条件を満たす時の定数mの範囲を求めよ。
(式4.1)x2+mx+1=0(式4.2)x22mx+3m=0
(1)共に虚数解
(2)少なくとも一方が虚数解
(3)一方だけが虚数解
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解答

問1の解答 分母を揃える

分母を揃えて和の計算をするために、1項目の分子分母に1-3iをかけて2項目の分子分母に1+3iをかける。
(1.1)=(13i)2(1+3i)(13i)+(1+3i)2(1+3i)(13i)=(16i+9i2)+(1+6i+9i2)19i2=85

問2の解答 実部と虚部に分ける

式2.1を展開して実部と虚部に分ける。
その後、虚部が0になるようなxを探せば良い。
まず、実部と虚部に分ける。
(2.1)=2x+xi+4i+2i2=2(x1)+(4+x)i
この時、虚部が0になるようなxは-4であることが分かる。
よって、x=-4の時に式2.1は-10の値を取ることが分かる。

問3の解答 判別式を計算する

式3.1の判別式Dを計算する。
そして、判別式Dの正負から解の種類を調べる。
D=424k2=8k+16=8(k2)
この時、kの値によって判別式Dの正負が変わる。
よって、以下のようにkの値によって式3.1の解の種類が変わる。
k<2(D>0)2k=0(D=0)k>2(D<0)2

問4の解答 2つの方程式の判別式から共通のmの範囲を調べる

最初に式4.1と式4.2の判別式Dを計算して、mの範囲によって変わる解の種類を調べる。
その後、(1)、(2)、(3)を満たすmの範囲を調べる。
まず、式4.1の解の種類によるmの範囲を調べる。
判別式Dは以下の様に計算できる。
m24=(m+2)(m2)
よって、解の種類は以下のmの範囲によって変わる。
m<2,2<m(D>0)2m=2,2(D=0)2<m<2(D<0)2

次に式4.2の判別式を計算する。
判別式Dは以下の様になる。
D=(2m)243m=4m212m=4m(m3)
よって、解の種類は以下のmの範囲によって変わる。
m<0,3<m(D>0)2m=0,3(D=0)0< m <3(D<0)2

この時、式4.1と式4.2が虚数階を取る時のmの範囲は図4.1の様になる。
ここで、(1)、(2)、(3)のそれぞれの場合のmの範囲を調べる。

(1)共に虚数解

図4.1を見た時に、共にmの範囲が虚数解を取る時なのでmの範囲は以下になる。
0<m<2

(2)少なくとも一方が虚数解

図4.1を見た時にどちらか一方がmの範囲を満たしていれば良いのでmの範囲は以下になる。
2<m<3

(3)一方だけが虚数解

図4.1を見た時にどちらか一方だけがmの範囲を満たしている時なので、mの範囲は以下になる。
2<m<02<m<3
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