数学Ⅱ

三角関数の問題

問題

問1

三角関数が以下の値を取る。
$$\sinθ+\cosθ=\frac{\sqrt{3}}{2}\tag{式1.1}$$
この時、以下の値を求めよ。
$$\sinθ\cosθ$$

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問2

以下の等式が成り立つ。
$$\sinθ-\cosθ=\frac{1}{2}\tag{式2.1}$$
この時、以下の値を求めよ。
$$\sinθ,\cosθ$$

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問3

次の関数を描き、周期を求めよ。
$$y=-\cosθ-1$$

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問4

次の方程式を解け。
\begin{eqnarray}
\sin\left(3θ+\frac{3}{4}\pi\right)=\frac{1}{\sqrt{2}}\\
(0\leq θ\leq2\pi)
\end{eqnarray}

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問5

次の不等式を解け。
\begin{eqnarray}
\cos\left(2θ+\frac{\pi}{3}\right)>\frac{\sqrt{3}}{2}\\
(0\leq θ\leq2\pi)
\end{eqnarray}

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問6

以下の関数の最大値と最小値を求めよ。
\begin{eqnarray}
y=\cos^2θ-\sinθ+1\\
(0\leq θ\leq2\pi)
\end{eqnarray}

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解答

問1の解答 式1.1の両辺を二乗する

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式1.1の両辺を二乗すると以下になる。
\begin{eqnarray}
\left(\sinθ+\cosθ\right)^2=\frac{3}{4}\\
\\
\sin^2θ+2\sinθ\cosθ+\cos^2θ=\frac{3}{4}\\
\\
2\sinθ\cosθ+1=\frac{3}{4}
\end{eqnarray}
よって、求める値は以下の様になる。
\begin{eqnarray}
\sinθ\cosθ=-\frac{1}{8}
\end{eqnarray}

問2の解答 cosθの二次方程式と考える

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式2.1の両辺を二乗すると以下の様になる。
\begin{eqnarray}
\left(\sinθ-\cosθ\right)^2=\frac{1}{4}\\
\\
1-2\sinθ\cosθ=\frac{1}{4}\\
(\sinθ=\frac{1}{2}+\cosθを代入)\\
2\left(\frac{1}{2}+\cosθ\right)\cosθ-\frac{3}{4}\\
\\
8\cos^2θ+4\cosθ-3=0
\end{eqnarray}
ここで、cosθの二次方程式と変形することができた。
よって、cosθを解の公式によって求める。
\begin{eqnarray}
\cosθ&=&\frac{-4\pm\sqrt{4^2-4・8・\left(-3\right)}}{8・2}\\
&=&\frac{-4\pm4\sqrt{7}}{16}\\
&=&\frac{-1\pm\sqrt{7}}{4}
\end{eqnarray}
ここで、求めたcosθの2つの解は共に-1以上1以下なので三角関数の範囲を満たす。
よって、cosθの解はこれらの2つである。

次に式2.1を使ってsinθを求める。

$$\cosθ=\frac{-1+\sqrt{7}}{4}の場合$$

式2.1を用いて以下のようにsinθを計算できる。
\begin{eqnarray}
\sinθ&=&\frac{-1+\sqrt{7}}{4}+\frac{1}{2}\\
&=&\frac{1+\sqrt{7}}{4}
\end{eqnarray}

$$\cosθ=\frac{-1-\sqrt{7}}{4}の場合$$

式2.1を用いて以下のようにsinθを計算できる。
\begin{eqnarray}
\sinθ&=&\frac{-1-\sqrt{7}}{4}+\frac{1}{2}\\
&=&\frac{1-\sqrt{7}}{4}
\end{eqnarray}
よって、まとめるとsinθとcosθは以下の様になる。
$$\left(\sinθ,\cosθ\right)=\left(\frac{1+\sqrt{7}}{4},\frac{-1+\sqrt{7}}{4}\right),\left(\frac{1-\sqrt{7}}{4},\frac{-1-\sqrt{7}}{4}\right)$$

関連単元
解の公式

問3の解答 y方向に1下がって反転

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式3.1を見るとcosθに-がかかっているので図で表すとcosθの形から反転する。
更に、-1が付いているので反転した図形をy方向に1だけ平行移動させた図形となる。
図3.1に示す。
周期は\(2\pi\)である。

問4の解答 sinの中身をθ’と置く

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まず、式4.1を以下の様に書き換える。
$$\sinθ’=\frac{1}{\sqrt{2}}\tag{①}$$
この時、\(\theta’=3θ+\frac{\pi}{4}\)と置いた。
ここで、①を満たすθ’を求めると以下になる。
$$θ’=\frac{\pi}{4},\frac{3}{4}\pi$$
ここで、式4.1を満たすθ’を求めたのでθを求めるためにθ=θ’からθを求める。

$$θ’=\frac{\pi}{4}の場合$$

\begin{eqnarray}
3θ+\frac{\pi}{4}=\frac{\pi}{4}\\
\\
θ=0
\end{eqnarray}

$$θ’=\frac{3}{4}\piの場合$$

\begin{eqnarray}
3θ+\frac{\pi}{4}=\frac{3}{4}\pi\\
\\
θ=\frac{\pi}{6}
\end{eqnarray}

よって、方程式の解は以下になる。
$$θ=0,\frac{\pi}{6}$$

問5の解答 図にして表すと分かりやすい

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最初は問4と同じ様に式5.1を以下のように書き換える。
$$\cosθ’>\frac{\sqrt{3}}{2}\tag{式5.2}$$
この時、まず以下の等式を満たすθ’を求める。
\begin{eqnarray}
\cosθ’=\frac{\sqrt{3}}{2}\\
\\
\cosθ’=\frac{\pi}{6},\frac{11\pi}{6}
\end{eqnarray}
よって、式5.2を満たす領域を描くと図5.1の様になる。
cosは単位円で考えた時、単位円上のxの値に対応するので図5.1の様に描ける。
よって、式5.1を満たすθの範囲は以下である。
\begin{eqnarray}
0\leq2θ+\frac{\pi}{3}<\frac{\pi}{6}\\
\frac{11}{6}\pi<2θ+\frac{\pi}{3}\leq2\pi\\
\\
-\frac{\pi}{6}\leq θ<-\frac{\pi}{12}\\
\frac{3}{4}\pi< θ\leq\frac{5}{12}\pi
\end{eqnarray}

問6の解答 sinθの二次関数として考える

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まず、以下の関係を使って式6.1を変形する。
\begin{eqnarray}
\sin^2θ+\cos^2θ=1\\
\cos^2θ=1-\sin^2θ\tag{②}
\end{eqnarray}
②を式6.1に代入すると以下の様になる。
\begin{eqnarray}
y&=&1-\sin^2θ-\sinθ+1\\
&=&-\sin^2θ-\sinθ+2\\
&=&-\left(\sinθ+\frac{1}{2}\right)^2+\frac{9}{4}\tag{③}
\end{eqnarray}
③を見るとsinθの二次関数となっていることが分かる。
だが、θの範囲からsinθの範囲は-1以上1以下である。
よって、③をグラフにすると図6.1のようなグラフになる。
図6.1から最大値は頂点、最小値はsinθ=1の時であることが分かる。
よって、最大値、最小値は以下の様になる。
\begin{eqnarray}
最大値&:&\sin\theta=-\frac{1}{2}\left(\theta=\frac{7\pi}{6},\frac{11\pi}{6}\right)の時y=\frac{9}{4}\\
\\
最小値&:&\sin\theta=1\left(\theta=\frac{\pi}{2}\right)の時y=0
\end{eqnarray}

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