問題

極限と導関数の問題

問題

問1

次の極限値を求めよ。
\begin{eqnarray}
\lim_{x \to -2}\frac{x+2}{x^2-4}\tag{式1.1}
\end{eqnarray}

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問2

以下の関数がある。
\begin{eqnarray}
y=x^2+ax\tag{式2.1}
\end{eqnarray}
この時、以上のグラフ上のx座標が1である点における接線の傾きが4である時、定数aの値を求めよ。

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問3

次の等式を満たすf(x)の二次関数を求めよ。
\begin{eqnarray}
f(x)+xf^{\prime}(x)=6x^2-10x+1\tag{式3.1}
\end{eqnarray}

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問4

以下の曲線がある。
\begin{eqnarray}
f(x)=x^3+4\tag{式4.1}
\end{eqnarray}
この時、(0,-12)から引いた接線の方程式と接点の座標を求めよ。

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問5

以下の曲線がある。
\begin{eqnarray}
f(x)&=&x^3-3x^2-9x+8
\end{eqnarray}
f(x)上の点A(0,8)における接線をlとする。
この時、
(1)lの方程式を求めよ。
(2)lに平行なもう一つの接線との接点Bのx座標を求めよ。

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問6

以下の2つの曲線がある。
\begin{eqnarray}
f(x)&=&x^2+2\\
\\
g(x)&=&x^2+ax+3
\end{eqnarray}
これらの2つの曲線の交点をPとする。
この時、点Pに起き得るそれぞれの曲線の接線が垂直である時、定数aを求めよ。

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極限と導関数の解説はこちら

解答

問1の解答 因数分解して約分

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式1.1を因数分解すると以下の様になる。
\begin{eqnarray}
(式1.1)&=&\lim_{x \to -2}\frac{x+2}{\left(x+2\right)\left(x-2\right)}\\
&=&\lim_{x \to -2}\frac{1}{x-2}
\end{eqnarray}
これで極限値を取ることができる。
よって、極限値は以下の様になる。
\begin{eqnarray}
\lim_{x \to -2}\frac{1}{x-2}=-\frac{1}{4}
\end{eqnarray}

関連単元
因数分解とは

問2の解答 微分係数の定義に則って計算

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式2.1においてx=1の時の微分係数を計算する。
微分係数y’を定義に則って計算すると以下の様になる。
\begin{eqnarray}
y^{\prime}&=&\lim_{h \to 0}\frac{y(x=1+h)-y(x=1)}{h}\\
\\
&=&\lim_{h \to 0}\frac{\left(1+h\right)^2+a\left(1+h\right)-\left(1+h\right)}{h}\\
\\
&=&\lim_{h \to 0}\frac{\left(2+a\right)h+h^2}{h}\\
\\
&=&\lim_{h \to 0}\left(2+a\right)+h\\
\\
&\to& a+2\tag{式2.2}
\end{eqnarray}
この時、式2.2の値が4である。
よって、aは以下となる。
\begin{eqnarray}
a=2
\end{eqnarray}

問3の解答 f(x)を定数でおき係数を比較する

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f(x)は二次関数なので、f(x)を以下のように定数a,b,cで置く。
\begin{eqnarray}
f(x)=ax^2+bx+c
\end{eqnarray}
次にf(x)の導関数f'(x)を以下のように求める。
\begin{eqnarray}
f^{\prime}(x)=2ax+b
\end{eqnarray}
そして、式3.1の等式を計算する。
\begin{eqnarray}
(式3.1)&=&ax^2+bx+c+2ax^2+bx\\
\\
&=&3a^2x^2+2bx+c\\
\\
&=&6x^2-10x+1
\end{eqnarray}
よって、それぞれの係数を比べると以下のような関係を導くことができる。
\begin{eqnarray}
3a^2=6\\
\\
2b=-10\\
\\
c=1
\end{eqnarray}
これらの関係からa,b,cを求めると以下の様になる。
\begin{eqnarray}
a=\sqrt{2}\\
\\
b=-5\\
\\
c=1
\end{eqnarray}
よって、f(x)は以下のような関数となる。
\begin{eqnarray}
f(x)=\sqrt{2}x^2-5x+1
\end{eqnarray}

問4の解答 関数と導関数から接点(p,q)の連立方程式を導く

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求める接線の方程式の接点の座標を(p,q)と置く。

次に導関数f'(x)を求める。
\begin{eqnarray}
f^{\prime}(x)=3x^2
\end{eqnarray}
この時、接点(p,q)の接線の傾きは以下である。
\begin{eqnarray}
f^{\prime}(x=p)=3p^2
\end{eqnarray}
また、接線は点(0,-12)を通るので接線の方程式は以下の様になる。
\begin{eqnarray}
y+12&=&3p^2x\\
\\
y&=&3p^2x-12
\end{eqnarray}
この時、接線は接点(p,q)を通ることと、式4.1も接点(p,q)を通ることを考えると、p,qについての以下のような連立方程式を導くことができる。
\begin{eqnarray}
3p^3-12&=&q\\
\\
p^3+4&=&q
\end{eqnarray}
この連立方程式を解くとp,qは以下の様になる。
\begin{eqnarray}
(p,q)=(2,12)
\end{eqnarray}
よって、接線の方程式と接点は以下となる。
\begin{eqnarray}
接線の方程式&:&y=12x+12\\
\\
接点&:&(2,12)
\end{eqnarray}

問5の解答 一つの接線を求めてから導関数を使って接点のx座標についての二次方程式を解く

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(1)
曲線f(x)の導関数f'(x)を求める。
\begin{eqnarray}
f^{\prime}(x)=3x^2-6x-9\tag{式5.2}
\end{eqnarray}
この時、曲線f(x)上の点A(0,8)の接線lの傾きは、式5.2を使って以下のように求められる。
\begin{eqnarray}
f(x=0)=-9
\end{eqnarray}
接線lは点A(0,8)を通るので接線lの方程式は以下のように求められる。
\begin{eqnarray}
y-8&=&-9x\\
\\
y&=&-9x+8
\end{eqnarray}
(2)
(1)で求めた接線lと平行なもう一つの接線を求める。
直線が平行であるということは直線の傾きが等しいということである。
よって、もう一つの接線の傾きをf'(x)とすると以下の関係が成り立つ。
\begin{eqnarray}
3x^2-6x-9&=&-9\\
\\
3x\left(x-2\right)&=&0\\
\\
x&=&0,2
\end{eqnarray}
x=0の時は点Aの時を指しているので、点Bはx=2の時を示している。
よって、点Bのx座標は2である。

問6の解答 接線が垂直である条件から接点(p,q)とaの連立方程式を導く

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まず、点Pを(p,q)と置く。

次にf(x)、g(x)の導関数を求める。
\begin{eqnarray}
f^{\prime}(x)&=&2x\\
\\
g^{\prime}(x)&=&2x+a
\end{eqnarray}
求めた導関数から接点P(p,q)でのそれぞれの曲線での接線の傾きを求める。
\begin{eqnarray}
f^{\prime}(x=p)&=&2p\\
\\
g^{\prime}(x=p)&=&2p+a
\end{eqnarray}
ここで以上で求めた2つの接線の傾きは垂直なので以下の関係が成り立つ。
\begin{eqnarray}
2p\left(2p+a\right)=-1\\
\\
4p^2+2ap+1=0\tag{①}
\end{eqnarray}

次にf(x),g(x)上に点P(p,q)が存在するということを用いる。
すると、以下のような関係が成り立つ。
\begin{eqnarray}
p^2+2&=&q\tag{②}\\
\\
p^2+ap+3&=&q\tag{③}
\end{eqnarray}
ここで、①,②,③に注目するとp,q,aの3つの文字の連立方程式になっていることが分かる。
よって、この連立方程式を解く。
\begin{eqnarray}
③-②より
ap+1=0\\
\\
a=-\frac{1}{p}\\
\\
aを①に代入
4p^2+2+1=0\\
\\
p=\pm\frac{1}{2}\\
\\
p=\frac{1}{2}の時、
a=-2\\
\\
p=-\frac{1}{2}の時、
a=2
\end{eqnarray}

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